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☆ウルトラマンの生みの親を交えての上原先生達対談 を読みながら③

③は「現実と妄想」の問題に話がうつってからのやりとりです。
先日アップした「ことりのおやつ君」の統合失調症のこととの関連です。
上原先生の「世界定め」という発想からすれば、現実を認識する際に必ず主観がはいるわけなので、極端ないい方をすれば、この世で生きているということは、個々人それぞれの「妄想の世界」に生きていると言えるのかもしれません。

そのあたりの、個々人にとっての「あたりまえ」という心の別世界が整理する過程についても語り合っています。


(2019年7月13日 サイゼリアにて  諷虹・コバルトブルー・虚空-3)
(「このはな綺譚」をとりあげる 
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このはな綺譚 第二巻
『潮騒』
砂浜に漂着していた少女に出合う柚。少女は柚に「自分の船が遭難した」とか「自分は人魚」とかいう。柚は大真面目に信じて何とか力になってあげようとする。
少女 ・・・ちなみに人魚っていうのも嘘。
柚 嘘なのですか!?
少女 仲間を探しているのも嘘。あたし友達いないから。だってみんな嘘つきのあたしが嫌いだもん。親も学校の子たちも。
みんなの陰口 「いつもそんな子どもみたいな嘘ばっかり」「人の気を惹きたいだけでしょ?」
少女 あんまり嘘ばっかりつくから最近はもうなにを言っても無視される。
誰も話を聞いてくれないから、嘘をつかなくなるとさ、現実って残酷なくらい変わり映えしないんだよね。
柚 そうですか。私はお宿で仲居の仕事をしておりますが、色んなお客様がいらしゃって毎日わくわくします。
少女 それは柚ちゃんがやりたい仕事をしているからだよ。
あたしは趣味とか将来の夢とかないから、毎日ただ学校に行っていつか大人になったら毎日仕事に行って、これからずっと毎日毎日その繰り返しで。
なんだか未来(さき)が見えちゃったんだよね。
騙してごめんね、狐ちゃん。あたしそろそろ行くわ。
柚 騙されてなどおりませんよ?だってお姉さんはおまんじゅうを返してくれました!
騙すというのはそれでなにかを盗ったりひとを傷つけたりすることです。
お姉さんの作る「お話」は楽しいです。だって私は今日一日で、遭難者と迷子の人魚とあなたに会えました。とても楽しかったです。
少女 楽しい?
(過去回想 聞いて聞いて!いまそこで宇宙人見たの!!ほんとうだって、ほら!今UFOがいた!)
少女 子どものころは嘘でも構わないからわくわくした。
答えの分かり切った代わり映えのしない「現実」
妄想も空想もぜんぶ含めて「現実」なのにね。
アンタみたいな子があたしの傍にもいれば良かったのに。そしたらあたしはあたしを否定しなくて済んだ。
柚 いらっしゃいますよ。きっとまで出会っていないだけです。
わたしが今の仲間たちと出会うまで「仲間」を知らなかったように。
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補足 この時にはとりあげなかったが、同じこのはな綺譚での「花嫁御寮」も同様な内容
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このはな綺譚 第一巻
『花嫁御寮』
*柚を人違いしているおばあさん 人形を本当の娘だと思って話しかけている。
桐 柚、あんたは人間に育てられたんだったわね。じゃあこんな話知ってる?
若くして亡くなった娘の代わりに人形に花嫁衣裳を着せる風習があるんですって。
娘があの世でお嫁入するために…。
柚、あんたはどう思う?ここに居ない人たちと過ごすあのご婦人を可哀そうだと思う?
柚 それをお客様が望まれたのなら、お客様の見る世界が真実です。
だってお客様は神様ですから。
*人形が人間化して現れている娘、桐に向かって
娘 お母さんを化かすのはやめてちょうだい。・・・いつまでお母さんをこんなところに閉じ込めておく気!?
早くここから出して!!
桐 それはできかねます。お母さまは自ら望んで此花亭ののれんをくぐって来られました。
私達仲居にできることはお客様をおもてなしすることだけ。追い返すことはできません。
あなただってなんの因果かもう一度産まれて来れたんですから、ここでの時間を楽しまれればいいじゃございませんか。
娘 できるわけないじゃない。
どうせこんなの夢なんだから。
覚めたら余計に悲しませるだけじゃない。
桐 でもねえ、お嬢さん。
あんた方人間様の一生も、ここ(此花亭)でみる束の間の夢も、あたりら狐にゃたいして変わりませんよ?
「ああ、いい夢だった」それじゃいけませんか?
少なくともお母さまはそれ(夢)でも構わないんですよ。
(娘、泣き出しながら)
娘 わたし、ここであなたたちに恥ずかしいところばかりみられているわ。
桐 人が成長するってのはそういうことでございましょう?
たくさん恥をかいて何度も後悔して、どうか素敵なひと(女性)になってくださいね。
(娘 白無垢姿に)
お婆さん 今日はいい日ね。よく晴れた暖かな春の空。まるであなたが産まれた日のような。
娘 お母さん
お婆さん 子どもはすぐに死んでしまうから、七歳までは神様の子だとされていたの。
娘 あなたはわたしのことを神様の子だと言うけれど、わたしはずうっとあなたの娘でした。
本当に夢みたいに幸せな一生でした。
ありがとう、お母さん。
(消えていく)
お婆さん みんな、行ってしまったわ。また、ひとりになってしまったわね。
仲居さん、本当にありがとう。あなたたちのお陰で、幸せな時間を過ごすことができたわ。
本当に夢のような・・・
桐 夢ではございません。これからはずうっと娘さんとご一緒にいられますわ。共に過ごすことの叶わなかった数十年より長く…。
お婆さん ああーっ、本当に今日はなんていい日なんでしょう…。
(柚が部屋にくる)
柚 お客様、ご昼食をお持ちしました。
(室内は桐だけになっていた)
桐 お客様ならもう旅立たれたわよ。娘さんのところへ…。
柚 (寂しげに)そうですか…きっとお急ぎだったのですね。お見送りできなかったのは少し残念です。
桐 そういえばお礼を言われたわよ。
あんたたちのお陰で夢のように日々だった、って。
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諷虹 見ている世界が全然違う

虚空 妄想だとかそんなの全く気にしていない。


諷虹 人を楽しませようとした結果。人を楽しませようとするのを楽しむ・・・これも一種の共鳴なんですかね。幸せスパイラル理論(リトルバスターズ)なんかも

コバルト 自分の友達にいまだに小学校の頃にUFOにさらわれたっていうのがいる。


虚空 だからさ、人間の感覚とか実感とかも、本当はかなり怪しいわけだよね。それは雑誌の18号にも書いたように、自分で実際に体験したということだって、それはやっぱり主観が作り上げている部分がほどんどなんだから。

妄想妄想っていうけれど、自分が本当にあったと思う通りだけに現実の世界で起きていた、なんていう保証は絶対ないよ。

それこそ感覚器だって、人間個々人の意識で知覚するものとしないものは振り分けているしね。関心のないものなんて網膜に写ってたって、鼓膜に響ていたってスルーするなんて、毎日の日常で経験してることじゃないか。

ブランドものに関心がない自分なんてまったく無頓着だけど、そうしたアンテナを伸ばしている人にはまったく違うものが視えてるし。

そしてそこに価値観とかそういった感情やイメージのラベルをベタベタはりまくって、自分なりのしまい方を脳内にする。

それが積もり積もって意識世界っていうのかな・・・パーソナルリアリティーを作り上げているわけだもん。
(人間性が豊かなゆえに、現代社会で潰されそうになっている事例等々がやりとりされる)
(注、諷虹友人の具体的な内容を多少オブラートにつつんで書き換えています)


諷虹 そういうのをみていると、一歩まちがえれば自分もこうなっていたんだろうなとしかみられないんですよね。

世間の常識通りの道を歩んでいたら今頃精神を病んでいたかもしれないって。


コバルト 自分で決めたことではあっても、深く考えず人からの指図で決めたことに対しての責任が自分で持てなくなったというのも・・・。
心と感情が全くかみ合わなくなってくる。

本当に自分が決めたことに、心から感情を結び付けて、それで行動するっていうのは自己責任で片付けられる・・・間違いなく。


諷虹 やれるかどうかですよね。最初からダメだろうなって思ってしまう。無理だろうなとか・・・。

別の道を探そうとしても、周囲によって断たれてしまうこともあるだろうし。可哀そうだなとも思いますけど。



虚空 悩んだり追いつめられたりする人って、繊細だったり責任感が強かったりするからね。
ことり君だってさ、形式的な言葉を使えないというよりは、それは不誠実とかいう風に思ってしまっているわけじゃない。

相手に対して失礼じゃないか、とか・・・心のこもっていない言葉とか態度はとりたくないとか。

それはすごく分かるよ。特に父方がそういった姿勢を大事にする人達が多かったからね。
裏表もない。愚直なまでにね。だからかけひきとかの世渡りが下手。
他人を気遣わない人の方が、相手にどんなに迷惑をかけたって平然としているから悩まないしストレスもためないよ。

で、他人に気をつかって病んでいく人をみると頭からバカにする。「そんなに他人のことばっかり気にしないで、もっと利用するくらいの気でなくちゃ上手になんて生きていけない」なんてね。「お人よしじゃダメ」とか。

まあ、そういう世界じゃないとやっていけないところで生きてきたということなんだろうけど、でもだからといって人間性を大切にしてきた人を全否定したり、人のいいことにつけこんで都合よく利用しようなんていうのはね・・・自分はそれが嫌だった。


コバルト 責任感で身動きがとれなくなる・・・


虚空 そういう人たちがむくわれないという世の中も寂しいものだね。

世の中で大威張りして生きているのは、他人の心をふみにじる名人ばかりなんていうのはさ。
震災の時のきちんと行列して待つ、とかお年寄りや子ども達に食べ物を譲る姿に外国の人たちが「うちの国だったら奪い合いの暴動が起きるのに、何故日本人はああいった態度をとれるのか」って感心されていたけど・・・だいぶ事情は変化しているところでは変化してしまっているよね。


諷虹 どんなに仲のいいグループでも何か一度でもへまをしたらあとくされがなくパッと離脱できるっていう人も居ますよね。

話し合えば仲直りできるでしょ、っていうくらいでも一回身をひいたら一切かかわりなしで生きていける。あとくされなくつながりが断てるという部分ではすげーな、って感心してしまうこともあるんですけど。


虚空 それがそういう人間がどっかで獲得した知恵なんだろうね。


諷虹 切り離す。


虚空 寂しい知恵だと思うけどね。結局あいつもイヤダ、こうつもイヤダ・・・って切っていくうちに誰ともつながっていない自分が残るだけだから。もっとも、その方が気が楽でいいと思えるんだろうね。


諷虹 それが切り離せない状況の人間は・・・


虚空 だから世代間のギャップがある場合とかもそうだけど、今までの人間関係のとりむすび方の知恵が使えないんだよね。
新たなパターンになってきている。それが進歩なのか退歩なのかは分からないけど、確実に人間関係のあたりまえが違ってきているよね。


コバルト (責任感とかが強いと)ガチッと固まっちゃうからね。


虚空 悩むのはそういう人ばっかりになっちゃう。
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